失敗しないバーチャルオフィスの選び方とその基準

失敗しないバーチャルオフィスの選び方とその基準

バーチャルオフィスを選ぶ時には、チェックしたいところが多くあります。失敗しないようにどんな点をチェックすればよいのか確認しておきましょう。目安となる基準も調べてみましたので、参考にしていただければと思います。

1 料金のチェックポイント

バーチャルオフィスは立地によって料金は変わりますが、サービス内容とその品質によっても違いがあります。

1-1 初期費用・更新費・解約金について 

バーチャルオフィスは月額料金が安くても、初期費用が必要となる場合があります。初期費用としての名目は入会金であったり初期費用、あるいは保証金などとなっていたりします。

料金はゼロから10,000円、なかには20,000円や40,000円といった金額になるサービスもみられます。ゼロとなると共有施設があまり充実していないこともありますので、5,000円程度が基準とみてよいでしょう。初期費用が高くなるほどサービス内容の品質が高くなる傾向がありますが、自分の業務内容でそこまで必要となるかどうかを確認する必要があります。

解約時に解約金が必要となるケースはあまりないようです。入会時にお得なキャンペーンも、入会金が無料であるなどと月額料金を安くするものがないからです。ただし半年あるいは1年払いで料金がお得になる場合、契約期間の途中で解約しても、日割りで料金が戻ることはない点に注意が必要です。

バーチャルオフィスの場合、一般のオフィスのように契約更新時の手数料は必要ありません。毎月自動更新となり、契約は事前に申告するだけで大丈夫です。

毎月の料金で注意が必要なのは、郵便の転送サービスです。なかには郵便を受け取り転送するごとに料金が発生する場合があるからです。あるいは電話の転送サービスでも、何コールまでは基本料金に含み、それを超えると1コールあたりいくらという形で料金が発生する場合があります。

毎月の基本料金のほかにオプション料金があります。電話代行サービスや会議室利用料金など、必要があれば利用状況に応じて料金が発生します。

1-2 最低契約期間はどのくらいか

バーチャルオフィスの最低契約期間は一般的に1か月です。しかしサービスによっては2か月である場合や、6か月からとするケースもあります。

最低契約期間を設定しているサービスの場合、そのサービス内容に対して料金が安めに設定しているケースが多いようです。ある程度の期間はバーチャルオフィスを利用すると決めているのであれば、このような最低契約期間が長めに設定されているものがお得かもしれません。

逆にほんの一時期だけ利用する予定であれば、いつでも解約できる最低契約期間が1か月のサービスを選ぶとよいでしょう。

2 サービス内容のチェックポイント

バーチャルオフィスのサービスは実に多く用意されています。どのようなサービスがあるのか、また自分にとって役立つものかをチェックしておきましょう。

2-1 基本は住所貸しと郵便物転送

バーチャルオフィスの料金体系は基本料金プラスオプションという形になります。その基本料金に含まれるサービスとしては、住所貸しと郵便物転送があります。

住所貸しはその名のとおり、バーチャルオフィスのあるビルの住所をそのまま事業拠点として周知できるサービスです。そしてその住所宛てに届いた郵便物を指定する住所に転送するサービスが基本料金に含まれます。

郵便物の転送がどのようなペースで行われるのかは、業者によって異なります。

2-2 専用電話番号の取得

03などの市外局番で始まる電話番号を割り当てられるサービスです。基本料金に含む業者もありますが、この番号から発信することもできます。着信は指定する電話番号に自動で転送されるので、自分の携帯電話などで受けることが可能です。

2-3 電話代行サービス

割当てられた電話番号で着信した電話を転送せずに、一度スタッフが受けるサービスです。細かな応対はできませんが、指定したメッセージを相手に伝えたうえで、利用者に電話があった旨を通知します。

2-4 来客応対サービス

バーチャルオフィスのあるビルに直接来客があった場合に、常駐するスタッフが対応するというサービスです。まるで一般の企業での受付のように対応するので、相手に対する印象を良くすることが期待できます。スタッフが対応したあとに利用者に来客があった旨を通知してくれます。

2-5 会議室利用サービス

バーチャルオフィスの中には、利用者が使用できる会議室を用意している場合があります。広さの異なる会議室を用途に応じて事前に予約をすることで、自由に使用できます。

3 場所のチェックポイント

バーチャルオフィスで要といえるのが立地です。どの業者を選ぶのかは、この立地選びがポイントになるといってもよいでしょう。

3-1 アクセスの良さ

実際にオフィス空間を使うわけではないバーチャルオフィスですが、まったく足を運ばないというわけではありません。たとえば顧客がどうしても来社したいという場合には対応しなければなりませんし、届いた郵便物を転送してもらう前に先に受け取りたい場合もあります。

そこでアクセスの良さもバーチャルオフィス選びの重要なポイントになります。会議室で打ち合わせをすることが多いような場合にも、相手の方が足を運びやすいようなアクセスの良い立地を選んでおくとよいでしょう。

3-2 自分の家から近いか

郵便物を頻繁に受け取りに行くような場合には、自宅から近い方が便利です。交通費もかかりませんし、コスト負担を軽減するためには近場で探すことをおすすめします。

3-3 知名度の高さ

起業したばかりで新規顧客を増やしたいのであれば、バーチャルオフィスの場所は知名度が高い方が有利です。もちろん都心の一等地のように、スタートしたばかりの会社が事務所を構えるには不釣り合いな場所は避けた方が無難です。しかしある程度の知名度がある場所であれば、相手に対する印象も良くなりますし注意を引くことにもなります。

知名度の高い場所となれば、バーチャルオフィスといえども料金はそれなりにかかります。しかし信用度などの点で有利になるので、できる限り好印象を与えるような場所を選ぶことをおすすめします。

4 運営スタッフは常駐か

バーチャルオフィスのビルに運営スタッフが常駐していると、何かと便利です。突然の来客にも対応してくれることがありますし、届いた郵便物に関する問い合わせにも答えてくれます。対外的にも無人のビルよりも常駐スタッフがいるビルの方が印象が良くなります。

5 店舗数が多いか

バーチャルオフィスは業者によってサービス内容が違います。このサービスは便利だけれども、立地へのアクセスがいまいちという場合もあります。しかし店舗数が多ければ、自分が利用しやすい場所もあるかもしれません。また多くの店舗数を持っているということは、その会社の運営も好調であると考えられます。

6 運営会社のチェックポイント

バーチャルオフィス選びの際にはサービスのほかに、その運営会社に関してもチェックした方がよいでしょう。どれだけの運営ノウハウがあるのか、あるいはどのような運営方針を持っているのかを確認します。

6-1 運営方針がなぜ大事なのか

コワーキングスペースの需要が増えている中で、バーチャルオフィスの需要も着実に増えています。そのためにバーチャルオフィスの業者も増えることが予想されるので、いかに優良なサービスを提供できるかが重要です。そこで業者選びでは、利用者に向けてどのような運営方針をアピールしているのかをチェックするとよいでしょう。

6-2 信頼感のある業者を選ぶこと

せっかく利用を始めたバーチャルオフィスでも、すぐに倒産してしまうと登記を変更したりと面倒なことになります。そのためには信頼感のある業者を選ぶことが大事です。そこで運営会社の資金力などもチェックしておく必要があります。

6-3 入会審査はしっかりしてるか

バーチャルオフィスは場合によっては、マネーロンダリングなどの犯罪に利用されることがあります。そのような汚点がついた業者を利用すると、自分自身の信頼度も落ちてしまいます。

そこで入会審査を厳しくして、不正に利用されることがないような業者を選ぶことが大事です。たとえ業界の競争が激しくなっても、この点について妥協のない業者を選ぶようにしましょう。

おわりに

バーチャルオフィス選びにはいくつものチェックポイントがあることがわかります。大事なことは、自分に必要なサービスを提供していること、経営が盤石な業者を選ぶことと不正に利用されることがないよう、入会審査が厳しいところを選ぶということです。以上を頭に入れて、自分にとって最適なサービスを選んでいただければと思います。


全国35拠点のバーチャルオフィス
2006年から営業開始:Karigo

自身も挑戦者でありながら、フリーランスなどの個人事業主などの挑戦者を支援する指針の元、2006年8月より営業を開始しました。ローコスト起業を考えていたり、節税対策などにも非常に有効です。